2023/11/16

こむら返り(足がつる)の原因と予防

こむら返りは、主にふくらはぎの筋肉が異常に収縮して、痙攣(けいれん)することで起こります。ふくらはぎに多く起こりますが、他にも足の裏や指、太もも、胸など、体のどこにでも発生します。運動中や就寝中に発症することが多く、妊娠中や加齢によっても起きやすくなります。こむら返りを起こすと、強い痛みを伴いますが、ほとんどの場合は数分間でおさまります。


ふくらはぎなどの筋肉は、過剰に伸びたり収縮したりすると、無理な動きによって傷めてしまいます。それを防ぐために、2つのセンサーが備わっています。伸びすぎを防ぐのが筋紡錘(きんぼうすい)、縮みすぎを防ぐのが腱紡錘(けんぼうすい)です。そのうちの腱紡錘の働きが低下すると、筋肉が異常に収縮し、痙攣を起こしてしまいます。それが、こむら返りです。


腱紡錘の機能低下には、さまざまな原因が考えられます。最も大きな原因といえるのが、体内のミネラルバランスの乱れです。カルシウムとカリウムは、筋肉の収縮や神経の伝達をスムーズにする働きがあります。この2つのミネラルを調整しているのが、マグネシウムです。3つとも大切なミネラルですが、特にマグネシウムの不足は腱紡錘の機能低下に大きな影響を与えます。 そのほか、運動中や就寝中の発汗による脱水、冷えなどの血行不良も原因になります。また、加齢によっても腱紡錘のセンサー機能は衰えます。そのため、60歳以降はこむら返りが起こりやすくなります。さらに女性は、妊娠中、ミネラル不足になりやすく、それが原因でこむら返りを引き起こすことがあります。


 こむら返りは、大半が一過性です。でも、たびたび続く場合は、念のため、「循環器系」か「神経内科」、あるいは「整形外科」を受診しましょう。



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