熱中症と治療・応急処置
梅雨明けとともに夏本番となり、近年の猛烈な暑さによって熱中症にかかり病院に搬送される人が増えています。
熱中症とは、体温が上がり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温の調節機能が働かくなったりして、体温の上昇やめまい、けいれん、頭痛などのさまざまな症状を起こす病気のことです。軽症では多量の発汗、立ちくらみ、筋肉痛、こむら返りなどが起こりますが、中等症になると頭痛、吐き気、倦怠感、虚脱感などが生じます。さらに重症になると意識障害、けいれん、手足の運動障害などが生じます。中等症以上では病院にかかることが必要です。
ところで、熱中症といえば、炎天下に長時間いたとか真夏の暑いなかで運動をしていて発症したといったケースを想像するかもしれません。しかし、実際はこうした典型的な場面ばかりではありません。実は、梅雨の合間に突然気温が上がったなど、身体が暑さに慣なれていない時期にかかりやすい病気でもあります。家の中でじっとしていても室温や湿度の高さから熱中症にかかることもあり、救急要請時の発生場所では、住宅等居住施設が全体の37%を占め最も多く、次いで道路・交通施設が25%を占めています。
熱中症を予防するには、次のようなことに気をつけましょう。まず暑さを避けるため外出時にはなるべく日陰を歩く、帽子や日傘を使うなどしてください。家の中では、ブラインドやすだれで直射日光を遮る、扇風機やエアコンで室温・湿度を調整するなどしてください。また、暑い日には知らず知らずのうちに汗をかき、体内の水分が失われているものです。のどが渇く前からこまめに水分を補給しましょう。ただし、コーヒーや緑茶などのカフェインが多く含まれている飲み物、アルコール類は利尿作用があるので適しません。さらに、汗をかくと、水分と一緒にミネラルやビタミンも失われます。水分補給だけではなく、ミネラルも補給するようにしましょう。ちなみに、スポーツ飲料は水分とミネラルを同時に補給できますが、糖分が多いのが欠点。飲み過ぎには注意が必要です。ミネラルを補給するには、麦茶などのほうがいいでしょう。ウォーキングやランニングなどの運動で汗をかく習慣を身につけることも、大事な予防法の一つです。日頃から暑さに身体を慣らしておきましょう。
★熱中症が疑われる場合は、次のような応急処置を行いましょう。
1. 涼しい環境に移す 風通しの良い日陰や、クーラーが効いている室内に。
2. 脱衣と冷却 衣類を脱がせて、体内の熱を外に出します。さらに、露出させた皮膚に水をかけ、うちわや扇風機などで仰いだり、氷嚢で首やわきの下、太ももの付け根を冷やし、体温を下げます。
3. 水分と塩分を補給する 冷たい水、特に塩分も同時に補える経口補水液やスポーツ飲料などを。ただし、意識障害がある場合は水分が気道に流れ込む可能性があります。また、吐き気や嘔吐の症状がある場合には、すでに胃腸の動きが鈍っていると考えられるので、口から水分を入れることは避けましょう。
★こんなときには医療機関に!
熱中症を疑う症状があり、意識がない、または呼びかけに対する返事がおかしい場合は、すぐに救急車を呼びましょう。 意識がある場合は、前述の応急処置を行います。ただし、水分を自力で摂れない場合は、医療機関へ。また、水分を自分で摂れ、必要な応急処置を行ったものの、症状が改善しない場合も、医療機関に行きましょう。
★病院での治療方法
第一は、身体を冷やすこと。氷枕や氷嚢などを用いて熱や炎症を取り除く 「冷却療法」が行われます。さらに、脱水症状などで水分や塩分、栄養素が不足している場合は、点滴でそれらを補います。
★こんな人は特に注意!
乳幼児や高齢者は、熱中症を起こしやすいもの。暑い日や湿度の高い日には特に気をつけましょう。
まずは、乳幼児。大人よりも新陳代謝が活発で体温が高く、体外に汗を出す汗腺の発達が未熟のため、乳幼児は体温のコントロールがうまくできません。そのため、外出時には水分補給や服装に気をつけてあげましょう。顔が赤くなっていたり、汗をたくさんかいているときには、すぐに涼しい場所に移動を。
また、年をとると体内の水分割合が少なくなります。さらに高齢者は暑さやのどの渇きを感じにくいもの。そのため高齢者は熱中症になりやすいのです。加えて、心機能や腎機能が低下していると、熱中症になった時の症状が重くなりやすいという傾向もあります。
このほか、運動に慣れていない運動部の1年生、肥満の人、寝不足や疲れなどで体調が悪いとき、二日酔いや下痢などで体内の水分が減っているときも、熱中症が起こりやすくなります。ちなみに、肥満の人に起こりやすいのは、皮下脂肪が多いと体内の熱が外に逃れにくくなるからです。
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