2021/05/12

脳梗塞後のお酒の飲み方は

 先日、ある脳梗塞を患った方から相談を受けました。その方は軽度の脳梗塞で後遺症は全くなく仕事にも復帰されているのですが、退院後は全く飲酒していないとのことです。奥さんとの晩酌が楽しみだったらしいのですが、奥さんだけが晩酌をしているのが口惜しくて羨ましいので、「いったい脳梗塞後はいつまでお酒飲んだらダメなのか」と聞かれました。  

 脳梗塞急性期といわれる2週間は入院していることも多く絶対に飲酒は禁止ですが、脳血流が安定化する2-3か月後からはたしなむ程度の飲酒は可能と考えます。  

 そこで私が今までの経験と自分自身の飲酒経験から、下記の要領で脳梗塞後の方のより安全な飲み方をアドバイスさせていただきました。

1.アルコールには利尿作用があるので飲みすぎは厳禁です。適切な飲酒量は個人差があるので一概に飲酒量目安はお答えできませんが、夜間や翌朝にのどの渇きを感じる量は明らかに飲みすぎです。お食事がおいしくなる程度、声が大きくならない程度で、缶ビール1缶、日本酒1合程度でしょうか。

2.脳梗塞再発防止には脱水が最も怖いことです。利尿作用によってトイレの回数が増えた段階で麦茶などに切り替えて脱水防止に努めましょう。

3.酔って寝てしまうと、睡眠中に知らぬ間に脱水になる危険があるので、酔いがさめてから就寝するために就寝2時間前には切り上げましょう。

4.脳梗塞後に初めて飲酒する場合は、「弱くなった」とおっしゃる方が多くいます。意外に酩酊することも予想されるのでごく少量から始めてください。また、後遺症として嗜好の変化も起こっているかもしれません。今まで好んでいた酒類がおいしくなくなっているかもしれませんので、お酒の種類も少しずつ試しましょう。快気祝いでドカンと買いだめしてはいけませんよ。  


厚生労働省 e-ヘルスネット 生活習慣病予防のための健康情報サイト 参照