臨床工学部理念
②高度医療を提供する中で専門分野でのエキスパートを目指す
③医療の安全を提供するため、正しい知識を養え、常に質の高い機器管理を行う。
コミニュニケーション力を養え、他部署との連携を円滑に行う。
診療内容
医療機器管理業務
輸液ポンプやシリンジポンプなど医療機器の集中管理を行い、機械の貸出し業務、保守点検業務を行っています。医療機器を集中管理することで機械の稼働率、修理にかかるランニングコストの把握、機械更新時期の把握などが効率的に行えます。保守点検業務は、当院の医療機器を3カ月に1度、定期点検を行うことで故障をいち早く発見して修理を行い、常に精度の良い状態を保っています。また、故障率を可能な限り減らし、修理コストを削減しています。
<主な業務内容>
①輸液ポンプ、シリンジポンプ、人工呼吸器の貸出し
②輸液ポンプ、シリンジポンプ、人工呼吸器、除細動器、生体情報モニターの点検、修理
③院内ラウンド業務
④その他、医療機器の修理、保守点検業務
心臓カテーテル検査業務
心臓カテーテル検査では、医師、看護師、臨床検査技師、臨床工学技士、放射線技師が携わります。冠動脈造影(CAG)からカテーテル治療(PCI)心室の造影、ペースメーカー植え込み、電池交換(デバイス交換)などを行っています。
臨床工学技士は、
①清潔物品の準備
②医師(術者)の補助的業務(直接介助)
③大動脈内バル-ンパンピング(IABP)の操作、使用中点検、保守点検
④ポリグラフの操作
⑤血管内超音波(IVUS)の操作、記録
⑥除細動器使用時の補助
などの業務を行っています。
ペースメーカー、ICD、CRTD関係業務
外来患者さま、入院されている患者さまにペースメーカー、ICD(植込み型除細動器)、CRTD(両室ペーシング機能付植え込み型除細動器)が埋め込まれている場合は、まず点検に伺います。リード抵抗、電池に問題があれば医師に報告して交換を進め、ペースメーカー外来の日であれば、医師と臨床工学技士が診察室で患者さまのデバイスを点検し、診察・診断を行います。また、画像診断(MRI)検査を行う場合は、検査前後で点検を行います。
人工呼吸器管理業務
当院に入院されている患者さまに呼吸器が装着されている場合、必ず朝・夕にラウンドし、呼吸器の点検を行っています。最近、非侵襲的陽圧換気療法(NPPV)やネーザルハイフロー、ASV(サーボ制御圧感知型人工呼吸器)など、挿管を必要としない呼吸療法が発達しています。当院でも心不全を起因した呼吸不全の患者さまや、気管支喘息、肺繊維症、肺水腫など呼吸器が必要とされる患者さまの予後が良くなるように臨床工学技士が機械を選択し、医師に相談して呼吸治療に携わっています。院内には挿管下の人工呼吸器を4台保有しており、非侵襲の治療を行う場合は選択した機械のメーカーからレンタルし、患者さまの治療に貢献しています。
血液浄化業務
急性血液浄化として、腎不全、敗血症、多臓器不全など、循環動態が悪化してしまった場合に行う持続的血液濾過透析(CHDF)や、エンドトキシン吸着療法(PMX)を行っています。難治性腹水症の患者さまから腹水を取り出し、濾過、濃縮する腹水濾過濃縮再静注法(CART)にも対応しています。
消化器内視鏡業務
内視鏡室で使用する医療機器の点検管理業務や洗浄業務を行っています。
また上下部消化管検査だけでなく、ポリープ切除術や胆管造影、胃ろう造設など多岐にわたる検査介助業務も当科が中心となって取り組んでいます。